ドラえもん最終話 都市伝説

何時もの様にのびたは学校の授業にでていた。それは雲ひとつない
晴れた日のことだった。

学校ではお馴染みのジャイアンや自慢好きのスネオがいる、そして
大好きなしずかちゃん。

何時もどうりの風景だった。

そして何時もののように、のびたはジャイアンにいじめられ、それを
ドラえもんに助けてもらおうと考えながら帰っていた。

案の定、学校でのびたがジャイアンにいじめられても泣くだけの、のびた
は決して、自分で解決しようとしない。

そして何時ものようにドラえもんにすがろうとする。何時もの展開
それは見ている者だけではなくのびた自身もそう感じていた。

「このままでいいのか。」

ドラえもんに頼り切ってる自分に苛立ちを隠せない。

そして、家に着く頃にはジャイアンに仕返しをしようとしていた感情
がいつのまにか消えていた。

「ドラえもんが居なきゃ何もできない。」

のびたはそれを認めたくなかった。誰に言われた訳でもない。
でも、誰もが考えている、事実だった。

「今日からは自分の事は自分で解決する」

新たなのびたの、決意である。

取り合えず、ドラえもんにその決意を伝えようとした。

・・・・・・・・・・・・・・・・・。

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ドラえもんが居ない。どこかに出かけているのだろうか。

部屋でドラえもんの帰りを待つのびた。

いつもの格好で横たわり、昼寝をしようとするが、眠れない。

そう、何もかも、のびたのいつもの

「スタイル。」

「それにしても、遅いなぁドラえもん・・・・」

気がついたら、いつの間にかねていた。

「ドラえもん」

もう日も暮れているのにドラえもんは帰ってこない。

何かがおかしい。何時もと違う。のびたは不安に駆られる。

「どこかで道に迷ったのだろうか。」

ドラえもんはしっかりしているようでどこか抜けてる所があるからな。

辺りはさらに暗くなってきた。不安がさらに募る。

その時

「のびた、ごはんですよ」

ママの声がした。そうだママに聞こう不安に駆られるのびた。
じっとはしていられなかった。

「ママ、ドラえもんは何処行ったの?」

のびたが聞く

「・・・のびちゃん、ドラえもんって何?」

のびたにはママの言ってる意味がわからない。

「ママふざけてるの。ドラえもんだよドラえもん何時も一緒にいるじゃない。
ママどうかしちゃったの、ねえママ」

ママはムッとして

「のびた、いいから早く、ご飯食べなさい」

のびたは愕然としている。

「そんなはずはない。」

のびたは家を飛び出した。

のびたはしずかちゃんの家へ走った。

「しずかちゃん、ドラえもん来てる」

しずかちゃんは戸惑いながら

「何それ?ドラえもん・・・・・・・・?」

話にならない

ジャイアン、スネオの家にも行くが誰もドラえもんを知らない。

「ドラえもん来てない?」

「ねぇ ドラえもん来てない?」

のびたは至る所を探すが誰も、ドラえもんを知らない。
あんなに通ってたドラ焼き屋さんの店主さえ、ドラえもんを知らない。

のびたは泣きながら家に帰った。

のびたは薄暗い部屋の中で一人うずくまっていた。

「ドラえもん・・・・・・・・・・。」

みんなドラえもんを忘れたのだろうか?それとも自分が、幻覚でも見て
いたのだろうか。

「そうだ机の引き出しを見ればタイムマシンがあるはずだ。」

思えばすべてはここから始まった。ドラえもんは、ここから現れたのだ。
この引き出しを開ければすべてがわかる。

のびたは引き出しに手をかけ一気に引き出しを開ける。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

そこには本が詰まっていて、タイムマシンなんてない。のびたの求めて
居た物は何一つ無かった。

ピッピッピッピッピッピッピッピッピッピッピッピッピッピ。

静かな空間にデジタル音がなり響く。電子機器の音である。

真っ白な景色。白いカーテンから漏れる光。そしてそれを照らす白い壁。
何もかもが白い。

ピッピッピッピッピッピッピッピッピッピッピッピッピッピ。

電子音が鳴り響く。緑色をした波形がモニターに映ってる。
心拍数が、小刻みに緑の山を作ってる。

ピッピッピッピッピッピッピッピッピッピッピッピッピッピ。

・・・・・・・・・・・・・あれは何年前だろう。

子供の頃買ったばかりの自転車。

ふらついた自転車に乗った子供がトラックに跳ねられた。

道沿いの花壇がクッションになり奇跡的に、その子は助かった。

でも、その子は植物人間として人生を過ごしている。

ピッピッピッピッピッピッピッピッピッピッピッピッピッピ。

ふと、その空間に別の音が紛れ込む白い服を着た女性が部屋に入ってきた為だ。

「今日は良い天気ですね、窓をあけておきますね。」

その光は老いた一体の体を照らし出した。

老人は身動きする事もできずただ一点を見つめていた。

ただ白い天井を見つめている。いつもと同じ風景

いつもと同じスタイル・・・・・・・・・・・・・・・。

ピッピッピッピッピッピッピッピッピッピッピッピッピッピ。

のびたの親指が微かに動く。

そして慌ただしい物音が聞こえる。

「先生!先生早く来てください」

「のびちゃん・・・・。良く頑張ったわね。」

懐かしい香り懐かしい暖かな聞き覚えのある声

ジャイアン スネオ しずかちゃん

・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

ドラえもん・・・・・・・・・・・・・。

全てはのびたの夢だったのだろう。しかしのびたの人生はドラえもん達と
過ごして来た。もう二度とドラえもんやしずかちゃん ジャイアン スネオ
に会えない事をそしてのびたの事を愛し見守り続けたパパやママの事を
理解した時 自然とのびたの頬に一筋の涙がこぼれた。

「お帰りのびちゃん。」

「ママ・・・。パパ・・・。ただいま・・・。」

 

 

 

おしまい。

ご愛読有り難うございました。

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